おすすめのジャズ映画 『5つの銅貨』 笑えて、泣けるダニーケイ主演代表作品 ルイ・アームストロングの演奏も最高
ジャズ映画『5つの銅貨』とは
「5つの銅貨」(原題:The Five Pennies)は、1959年のアメリカ映画。 監督はメルヴィル・シェイヴルソン。主演のレッド・ニコルズ役に「虹を掴む男」、「アンデルセン物語」などの名優ダニー・ケイ。共演にバーバラ・ベル・ゲデス。トランペッターのルイ・アームストロング。
ジャズ映画『5つの銅貨』のあらすじ
1920年代のニューヨーク。コルネットが得意の田舎青年レッド・ニコルズ(ダニー・ケイ)は、ウィル・パラダイスの楽団に入団し、女性シンガーのボビー(バーバラ・ベル・ゲデス)と知り合いになった。やがてボビーと恋仲になったレッドは、闇の酒場でルイ・アームストロングと即興でセッションをしたことから認められ、次第に名が売れて行きやがてボビーと結婚する。従来のバンドを脱退したレッドは“ファイブ・ペニーズ”楽団を結成し巡業を始める。そして娘のドロシーが生まれ、月日が経つに連れデキシーランドスタイルは一世を風靡し、楽団のメンバーにもトミー・ドーシーやグレン・ミラーが加わる。
ボビーは幼い娘に巡業は困難と考え、彼女を寄宿学校に入れた。レッドの人気が絶頂を迎えた頃、ドロシーが小児マヒを患っていることを知らされる。病床に訪れたレッドは、音楽に熱中して愛娘に構わなかった事を悔やんだ。そして彼はバンドを解散し、コルネットをゴールデンゲートブリッジから投げ捨て、娘の病気治療に専念した。
第二次大戦が始まった頃、レッドは造船所に勤めていた。ドロシーは13になり、父の演奏したレコードを誇りに思っていた。妻のボビーはレッドを再び世に出そうと、場末のクラブに出演させるも寄せ集めのバンドは失敗に終わる。その時ルイ・アームストロング、トミー・ドーシー、グレン・ミラーなどの“ファイブ・ペニーズ”メンバーが現れ演奏に加わった。ボビーが“ファイブ・ペニーズ”の曲を歌い始めると、ドロシーが杖を使わず立ち上がりレッドに歩み寄り、家族皆が感激に涙を流した。
5つの銅貨の感想
喜劇役者のダニー・ケイが、レッド・ニコルスを見事に演じたハッピーエンドのストーリー。しかしその内容は音楽の素晴らしさもさることながら、主人公のレッドが娘の病のためにトランペットを捨て、家庭に収まり娘を見守るという愛情が切々と描かれ、そして昔の友人や妻に励まされ、奇跡のカムバックを果たすという感動的なクライマックスシーンは涙を誘います。何よりルイ・アームストロングが、この映画の価値を高めた立役者として大きな存在感を放っています。映画界のスターとジャズ界のスターは「グレン・ミラー物語」の共演にもありますが、本作で見せてくれる二人のデュエットは、映画界に長く残る名シーンと言えるでしょう。日本での公開当時には文部省推薦作品にもなった映画なので、ぜひ家族で観ていただくことをオススメします。
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