女性ジャズボーカル おすすめ名盤アルバム
ジャズボーカル(女性)の特徴
女性ジャズボーカリストは多岐にわたり、ハスキーで深い味わいのシンガーから、シルクのようになめらかな歌声を持つシンガーまで、男性ボーカルを遙かに凌ぐ数の歌手が存在しています。やはり女性シンガーは楽器を持つというより、ステージのセンターに立ち、バンドを従え歌声で酔わすというジャズの花形でしょう。黒人白人を問わず、女性ジャズボーカルには相当な数の名盤が残されています。
ジャズボーカル(女性)の有名なミュージシャン
古いところではビリー・ホリデイ、エラ・フィッツジェラルド、カーメン・マクレエ、サラ・ボーンなどの黒人シンガー。ヘレン・メリル、ペギー・リー、アニタ・オデイ、クリス・コナーなどの白人シンガー。近年では世界中にブームを巻き起こしたノラ・ジョーンズが、大手のブルー・ノートからアルバムを出しましたが、彼女はどちらかといえばポップスであり、曲を聴く限りジャズ・シンガーとは呼べませんが、ジャズ愛好家にも愛される数少ない若手シンガーの一人です。
また女性ボーカルは共演者との相性というものもあり、バックで演奏するミュージシャンによっても力の発揮具合が変わってきます。アレンジや選曲も大きな要因であり、それが見事に嵌ったときに名盤というのが生まれる、繊細な女性ボーカルの特徴とも言えるでしょう。ここではその見事に嵌った女性ボーカルの名盤をご紹介してゆきます。
ビリー・ホリデイ
・『奇妙な果実』ビリー・ホリデイの絶頂期に生まれた不朽の名作。
・『ビリー・ホリデイ・アット・J.A.T.P.』ライヴの臨場感に輝くチャーミングな表現力。
ヘレン・メリル
・『ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン』ジャズの生んだ奇跡のコラボ。
・『ジャスト・フレンズ』スタン・ゲッツとの絡みが絶妙の隠れ名盤。
・『ブラウニー~クリフォード・ブラウンに捧げる』フリューゲルに絡む深い歌声が絶妙。
サラ・ヴォーン
・『サラ・ヴォーン・ウィズ・クリフォード・ブラウン』名盤請負人クリフォードとの出色の名盤。
・『枯葉』ジャズ・ボーカリスト、サラ・ボーンの全てが凝縮された5つ星アルバム。
クリス・コナー
・『バードランドの子守唄』ハスキーでシルキーなクリス・コナーの最高傑作。
・『ジス・イズ・クリス』バラードからアップテンポまで千変万化のスタンダード。
エラ・フィッツジェラルド
・『エラ・アット・ジ・オペラ・ハウス』豪華なバックを率い朗々と歌い上げるスペシャルライヴ。
・『マック・ザ・ナイフ~エラ・イン・ベルリン』天才シンガーの最高のパフォーマンス。
アニタ・オデイ
・『アニタ・シングス・ザ・モスト』最高にカッコいいアニタの傑作。
・『アニタ・オデイ・アット・ミスター・ケリーズ』「真夏の夜のジャズ」の名場面が浮かんできます。
カーメン・マクレエ
・『グレート・アメリカン・ソングブック』ジョー・パスのギターとのコラボが絶妙。
・『アフター・グロウ』レイ・ブライアント・トリオとのブルージーなリラクゼーション。
ビバリー・ケニー
・『ボーン・トゥ・ビー・ブルー』スウィートでハスキーな、夜にピッタリのボーカル。
・『シングス・フォー・プレイボーイズ』いい女が唄うジャズのお手本。
ペギー・リー
・『ビューティー&ザ・ビート』お洒落というのはこういう音楽なのです。
・『ブラック・コーヒー』ほろ苦いけどクセになる、生涯の愛聴盤。
ジューン・クリスティ
・『サムシング・クール』名手がサポートした絶妙のクール&ビューティー。
・『デュエット』巨匠スタン・ケントンとの息のあった格調高いデュオ。
モニカ・ゼタールンド
・『ワルツ・フォー・デビー』ビル・エヴァンスがスウェーデンの歌姫と奏でるリリシズム。
・『メイク・マイン・スウェディッシュ・スタイル』北欧らしい透明感に溢れた名曲集。
ブロッサム・ディアリー
・『ブロッサム・ディアリー』ワン・アンド・オンリーなクセになる小悪魔ボイス。
・『ワンス・アポン・ア・サマータイム』何を唄ってもキュートでチャーミング。